授乳期に感じる乳房のしこり

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授乳期に感じる乳房のしこりとは

 先日、授乳期の副乳について説明しましたが、授乳中の方で乳房にしこりを訴えて受診される場合も非常に多いです。授乳中は分泌物を産生するために正常な乳腺組織が発達しますので、いわゆる“張った”状態になります。授乳中でない方でも生理前に乳房が“張った”ように感じられる経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

授乳期にできるワキのしこりについて~副乳とは~


 正常な乳腺組織というものは、人によってはゴリゴリとしこりっぽく触れることも多いと思いますが、授乳中はその乳腺組織がさらに発達しますから、そのゴリゴリが強く感じられるようになります。また、授乳中であれば、乳腺組織は分泌物をせっせと産生しているわけですから、その分泌物の溜まり(嚢胞や乳瘤)がしこりとして触れることもあります。
前に書いたブログで“触診”触ることについて記載したことがありますが、触診より画像検査の結果のほうがよほど信頼度が高い検査方法なのですが、画像検査で異常がなくても心配してしまう方が時々いらっしゃいます。

乳がんの触診について思うこと


 先日、授乳中の方で乳房の一部分にしこりを感じたため、当院以外の乳腺外科で超音波検査をしたところ『特に問題なし』と言われたものの、やはりしこりを触れるのでと受診された方がいました。確かに、右乳房の一部分が“しこり”のように触れはしました。
超音波検査を行いましたが、特に腫瘍性病変や、分泌物の溜まりもなく、患者さんが気になっている部分には発達した正常乳腺組織が存在するのみでした。

 少なくとも、触るくらいの何らかの病変が存在するのであれば、授乳中でも所見が確認できます。希に良性腫瘍の中には正常組織とエコーの“色合い”が似ていることから判別が難しい場合もありますが、やはり触る部分をよく観察すれば判別できることがほとんどです。また、受診する皆さんが心配しておられるのはおそらく『乳がんではないか?』なんだと思いますが、これまで授乳中にしこりを訴えて受診された患者さんで乳がんを見つけたこともたくさんありますが、触れるくらいの乳がんが存在するなら、きちんと超音波検査で乳がんの所見は確認できます。

しこりを触れる=腫瘍性病変が存在するではありませんので、触れるくらいのしこりを気にして超音波検査で問題ないと言われた方がいらっしゃるなら、それ以上は心配しないでよいと思います。もし心配であれば、2つの施設で画像検査をしてもらって同じことを言われるようなら一安心だと思います。

授乳中に超音波検査で問題なければそれ以上は心配なと思われます。

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当院常勤医、日本外科学会専門医、日本乳癌学会認定医
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