乳がんになる原因
- 乳がんになる原因は様々ですが、日本乳癌学会より「科学的根拠に基づく乳癌診療ガイドライン」が発表され、その中に乳がんの発症リスクについて記載されております。その中から、抜粋し、まとめました。
乳がんになる原因 Q&A
- 1.アルコール飲料の摂取は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 2.喫煙(受動喫煙含む)は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 3.脂肪の食餌摂取は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 4.生下時体重が重いと乳癌発症リスクが高いのか?
- 5.肥満は乳癌発症リスクと関連するか?
- 6.成人期の高身長は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 7.初経年齢、閉経年齢は乳癌発症リスクと関連するか?
- 8.出産は乳癌発症リスクと関連するか?
- 9.授乳は乳癌発症リスクと関連するか?
- 10.夜間勤務は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 11.電磁波は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 12.乳癌発症リスクに関連する心理社会的要因はあるか?
- 13.放射線被曝は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 14.良性乳腺疾患は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 15.子宮や卵巣の良性疾患は乳癌発症のリスク因子となるか?
- 16.乳癌家族歴は乳癌発症のリスク因子となるか?
- 17.経口避妊薬や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬の使用は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 18.閉経後女性ホルモン補充療法は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 19.不妊治療は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 20.糖尿病の既往は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 21.スタチンの服用は乳癌発症リスクを減少させるか?
- アルコール飲料の摂取は乳癌発症リスクを増加させるか?
- アルコール飲料の摂取により乳癌発症リスクが増加することはほぼ確実である。
- 喫煙(受動喫煙含む)は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 喫煙により乳癌発症リスクが増加することはほぼ確実である。
- 脂肪の食餌摂取は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 総脂肪摂取の増加が乳癌発症リスクを増加させるかどうかは結論付けられない。
- 生下時体重が重いと乳癌発症リスクが高いのか?
- 生下時体重が重いと閉経前乳癌の発症リスクが増加することはほぼ確実である。
- 肥満は乳癌発症リスクと関連するか?
- 閉経前女性では肥満が乳癌発症リスクを増加させる可能性がある。
閉経後女性では肥満が乳癌発症リスクを増加させることは確実である。
- 成人期の高身長は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 成人期の高身長が乳癌発症リスクを増加させることは確実である。
- 初経年齢、閉経年齢は乳癌発症リスクと関連するか?
- 早い初経年齢は乳癌発症リスクを増加させることはほぼ確実である。
遅い閉経年齢は乳癌発症リスクを増加させることはほぼ確実である。
- 出産は乳癌発症リスクと関連するか?
- 出産経験のない女性は,出産経験のある女性と比較してホルモン受容体陽性の乳癌発症リスクが高いことは確実である。
初産年齢が低い女性ほど乳癌発症リスクが減少し,初産年齢が高い女性では乳癌発症リスクが増加することは確実である。
- 授乳は乳癌発症リスクと関連するか?
- 授乳経験のない女性は,授乳経験のある女性と比較して乳癌発症リスクが増加することは確実である。
授乳期間が長くなるほど乳癌発症リスクが減少することは確実である。
- 夜間勤務は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 夜間勤務は乳癌発症リスクを増加させる可能性がある。
- 電磁波は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 電磁波の曝露が乳癌発症リスクを増加させるかどうかは結論付けられない。
- 乳癌発症リスクに関連する心理社会的要因はあるか?
- ストレスと乳癌発症リスクとの関連性については結論付けることができない。
ライフイベント(配偶者の死,離婚などのストレスフルな出来事)と乳癌発症リスクとの関連性については結論付けることができない。
性格傾向と乳癌発症リスクとの関連性について結論付けることができない。
- 放射線被曝は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 高線量の被曝が乳癌発症リスクを増加させることは確実であり,そのリスクは若年期に被曝した場合に最も高い。
頻回のX線検査や胸部への放射線療法などの医療被曝が,乳癌発症リスクを増加させることはほぼ確実であり,そのリスクは若年期に被曝した場合に高い。
低線量被曝が乳癌発症リスクを増加させるかどうかは結論付けられない。
- 良性乳腺疾患は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 増殖性病変が乳癌発症リスクを増加させることは確実である。特に異型過形成(atypical hyperplasia)をはじめとする異型を伴う増殖性病変では乳癌発症リスクが高い。
- 子宮や卵巣の良性疾患は乳癌発症のリスク因子となるか?
- 卵巣嚢腫は乳癌発症リスクの減少に関連する可能性がある。
子宮内膜症が乳癌発症のリスク因子となるかどうかは結論付けられない。
多嚢胞性卵巣症候群が乳癌発症のリスク因子となるかどうかは結論付けられない。
- 乳癌家族歴は乳癌発症のリスク因子となるか?
- 乳癌家族歴が乳癌発症のリスク要因となることは確実である。
- 経口避妊薬や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬の使用は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 経口避妊薬や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬の使用は乳癌発症リスクを増加させる可能性がある。
- 閉経後女性ホルモン補充療法は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 合成黄体ホルモンを用いたエストロゲン+黄体ホルモン併用療法では,長期投与により乳癌発症リスクを増加させることは確実である。
5年未満のエストロゲン単独療法では乳癌発症リスクを増加させないことが示唆されているが,長期施行の影響については結論付けられない。
- 不妊治療は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 不妊治療が乳癌発症リスクを増加させるかどうかは結論付けられない。
- 糖尿病の既往は乳癌発症リスクを増加させるか?
- 糖尿病の既往が乳癌発症リスクを増加させることはほぼ確実である。
- スタチンの服用は乳癌発症リスクを減少させるか?
- スタチンの服用が乳癌発症リスクを減少させるかどうかは結論付けられない。
*スタチンは高LDLコレステロール血症の第一選択薬であり,コレステロール合成の律速酵素であるHMG?CoA還元酵素を拮抗的に阻害することで,強力なLDLコレステロール低下作用を示す。
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