乳がん検診受けましたか?

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 私は職業柄30歳代になってから定期的な乳がん検診を受けています。企業の健康保険組合の一般健診にセットに含まれるところも増えてきているので、一昔前と比べて、30歳代から受けていらっしゃる方も増えてきているように思います。
 ただ、実際日本人の乳がん検診受診率は諸外国と比べるとまだまだ低いと言われています。アメリカでは50歳代以上のマンモグラフィ検診が推奨されていますが、50-69歳までの受診率は80%以上です。イギリスやオランダなどのヨーロッパ諸国でも70%以上です。それと比較し、40歳代以上のマンモグラフィ検診が推奨されている日本では40-69歳の受診率が40%前後と言われています。だんだん受診率が上がってはきていますが、伸び悩んでいるのが事実です。

乳がん検診受診割合(50-69歳)国際比較

 また、40歳未満の方については乳がん検診を受けることが確実なデータのもと推奨されている訳ではありませんので、例えば乳癌や卵巣癌のご家族がいらっしゃる方を中心に受けておられることと思います。家族歴がない場合には受けた方がよいかどうかはまだ議論の段階です。

 当院の乳がん検診・ドックや外来を受診される方は、土地柄か20歳代~50歳代の比較的若い方が多いことも背景にありますが、先週と今週、当院で乳癌と診断した方のすべてが30歳代後半の方でした。さすがに1、2週間の内に発見する乳癌の患者さん全員が30歳代だったことはこれまでになく、検査スタッフも驚いていました。

 もちろん、その世代で乳癌になる確率は40歳代以上に比べれば明らかに低いですから、必要以上に心配することはありませんが、やはり現実問題として、乳癌は若年でも発症しうる病気です。さらに、早期発見すれば十分治る見込みの高い病気でもありますから、やはり30歳代から検診を受けても損はないかと思います。
 これまで乳がん検診を受けたことがない方は、気になる症状などなければなかなか乳がん検診を受けようと思わないかもしれませんが、このブログをたまたま読んで頂いたことをひとつのきっかけとして、今後は定期的な検診を受けて頂ければと思います。

定期的な乳がん検査をうけましょう

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JR東京駅徒歩4分・地下鉄日本橋駅徒歩1分、AIC八重洲クリニック 乳腺外科のブログです。 乳腺外科医が、乳がんなどの乳房・乳腺の疾患について、わかりやすく解説いたします。
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